高純度アルミナ基板(99.5%アルミナ基板)
アルミナ純度99.5%以上と非常に高い純度で高い平滑性を持つセラミック基板であり、微細な配線回路や薄膜回路形成に適しています。 優れた電気絶縁性、高耐熱性、高強度といった特長も兼ね備え、パワーデバイス、車載部品、LED照明、各種電子デバイスの絶縁放熱基板など、過酷な環境下で使用される様々な用途に利用されています。
以下の用途におすすめです。
・薄膜微細配線基板
薄膜微細配線基板は、基板上に金属や酸化物などの薄膜を微細パターンで形成した回路基板です。線幅や膜厚が非常に小さいため、基板表面の平滑性や均一性が配線密着性や歩留まりに直結します。99.5%アルミナ基板は、Ra値0.1 μm以下の平滑な表面を実現し、薄膜配線の断線や剥離を防止、長期的な導通信頼性を向上させます。
・プラズマ発生装置用基板
プラズマ発生装置の基板は、高電圧や真空環境下での安定動作が求められる用途です。99.5%アルミナ基板は、高絶縁性・低誘電損失・高耐圧に優れ、プラズマ環境でも安定して使用可能です。さらに平滑な表面により、薄膜電極や微細配線の耐久性・密着性を確保できるため、信頼性の高いプラズマ装置設計を支援します。
・チップ抵抗体用基板
チップ抵抗体基板は、抵抗薄膜の均一な形成と精密なパターン制御が重要です。99.5%アルミナ基板は、表面平滑性に優れ、微細な凹凸が少なく、膜厚均一性が高いため、チップ抵抗体の精度と歩留まりの向上に寄与します。また、高強度でハンドリング性に優れ、加工中の破損リスクも低減できます。

特長
アルミナの純度が高く(99.5%)、内部の気孔が少ないため、優れた電気特性と機械的強度を持ちます。
高い絶縁破壊電圧と体積抵抗、そして小さい誘電損失(高周波特性)が特長で、高周波用途に適しています。
高い曲げ強度を持ち、板厚を薄くしても割れにくく、ハンドリング性に優れます。
微細な粒子により表面が平滑に仕上がるため、微細回路形成やコーティングに適しています。
高温環境下でも物理的・化学的特性が安定しており、熱膨張係数もシリコンに近いため、熱伝導性も優れています。
材料特性
| 項目 | 単位 | 測定条件 | 99.5%アルミナ基板 | 96%アルミナ基板 | |
|---|---|---|---|---|---|
| NA-995 | NA-96 | ||||
| 材質 | ― | ― | 99.5%Al2O3 | 96%Al2O3 | |
| 呈色 | ― | ― | 白色 | 白色 | |
| かさ密度 | g/cm3 | ― | 3.9 | 3.7 | |
| 吸水率 | % | ― | 0 | 0 | |
| 機械的特性 | 3点曲げ強度 | MPa | ― | 450 | 400 |
| 表面粗さ Ra | μm | 0.1 | 0.3 | ||
| 熱的特性 | 熱膨張係数 | 10-6/℃ | RT~400℃ | 6.2 | 6.8 |
| RT~800℃ | 7.5 | 7.8 | |||
| 熱伝導率 | W/(m・K) | 20℃ | 32 | 23 | |
| 電気的特性 | 誘電率 | ― | 1MHz | ― | 9.2 |
| 10GHz | 9.8 | ― | |||
| 誘電正接 | ― | 1MHz | ― | 10×10-4 | |
| 10GHz | 3×10-5 | ― | |||
| 体積固有抵抗 | Ω・cm | 25℃ | >1014 | >1014 | |
| 絶縁耐力 | kV/mm | ― | >20 | >20 | |
デザインガイドライン
| 項目 | 単位 | 標準仕様 |
|---|---|---|
| 外形寸法 | mm | 170×170 |
| 板厚 | mm | 0.25~1.0 |
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利用されている商品
- プラズマ発生装置
- チップ抵抗器
- 微細配線、薄膜配線基板