ご挨拶

株主のみなさまには、平素より格別のご高配を賜り、厚くお礼申しあげます。

当連結会計年度は新しい3ヶ年中期経営計画の初年度です。
新型コロナウイルス感染者数の落ち着きやマスク着用ルールの緩和に伴い、消費マインドが明るくなるなどアフターコロナに向けた動きが見られる一方で、世界的なエネルギーの供給不足や仕入価格の高止まりが続いており、経営環境は引き続き不透明な状況が続いています。

当期の売上高は、住宅環境機器事業、機能性セラミック商品事業および陶磁器事業のすべての事業において増収となり、中でも、陶磁器事業が、新型コロナウイルス感染拡大による行動制限の緩和ならびに経済が回復に向かっている海外市場を中心として大幅に回復いたしました。2年目に入った東京都渋谷区の店舗「LOST AND FOUND TOKYO STORE」の集客も好調に推移しており、国内市場のコロナ禍からの回復が強く感じられます。

収益面では、機能性セラミック商品事業における主力製品の生産量の増加に伴う大幅な増益が牽引し、第2四半期は5期ぶりの営業黒字となりましたが、第3四半期以降の同事業における海外市場の減速を背景とする落ち込みと、期初から続く全社的な原材料費やエネルギー費用の高止まりの影響を受け、各事業の収益が悪化したことにより、全事業が増収にもかかわらず、当期の損益は各段階利益において赤字となりました。

期末配当につきましては、利益剰余金がマイナスとなっている状況を鑑み、大変申し訳ありませんが無配とさせていただきましたが、第99期の黒字化および早期復配に向けて、経営理念「お客さまに選ばれる会社になることを目指して~挑戦・信頼・知恵~」のもと、役員・社員が一丸となり、時代の変化に合わせた新商品の開発や新しい分野への挑戦など、常に進化することを目指し、収益力の向上と財務体質の改善ならびに経営基盤の強化に努めてまいります。

株主のみなさまにおかれましては、引き続きのご支援とご鞭撻を賜りますよう心よりお願い申しあげます。

2023年6月
代表取締役社長

三谷 明子